良い売上拡大と悪い売上拡大

良い売上拡大と悪い売上拡大

2021/09/28

良い売上拡大と悪い売上拡大

たとえば、顧客数が減るとともに売上高が拡大するということも、企業経営にはあり得ます。しかし基本的に、顧客数が減っての売上拡大は、成長ではなく膨張となり、その年は売上高が伸びでも、2年後、3年後には減少に転じる可能性が極めて高くなります。 

そこで、やらなければならないのが、第1に新規開拓です。

そして第2に、よくあることですが、「顧客の絞り込み作戦」はよく考えて行うことです。

たとえば、いま100社に取引口座があるが、そのうちの20社はほとんど取引実績がないため、取引先を80社に絞り込んで売上を伸ばす、という戦略がよく行われます。理屈として間違っていないのですが、これを実行すれば、まず100%、売上が落ちることは明白です。

したがって実学の世界では、100社の取引口座から20社を減らして80社に絞り込むのではなく、100社の顧客を一度120社に増やし、そこから絞り込むべき。そうすれば、売上は間違いなく増えていきます。くれぐれも、安易な顧客の「絞り込み作戦」は、売上を 落とす原因になるので、気をつけていただきたいと思います。

さらに第3に、「顧客の分散化」を図ることが大事。「1社得意先比率」を考えることです。たとえば、もし売上の7割、8割を占める主要顧客が傾いたら、これはすぐにも会社の経営を揺るがしかねません。

こういうことからしても、顧客数の増加を伴う売上拡大が、企業の本物の成長になるとい うことを、肝に銘じていただきたいと思います。

キーワード:顧客数が増加しての売上拡大が、本物の成長

※本内容は、会社を強くする炎の掟(国吉拡 著)より抜粋しました。

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