<strong>部下を巻き込み、本気にさせてこそ目標は達成する!</strong>

部下を巻き込み、本気にさせてこそ目標は達成する!

2023/03/01

部下を巻き込み、本気にさせてこそ目標は達成する!

■リーダーの異動による業績悪化は人が育っていない
目標達成し人を育ててこそ一流のリーダーだ。チームの目標との差額があれば、自らスーパーマン的活躍で見事に達成に導く。強烈なマンパワー。まるで野球を一人でやっているようにも見える。しかしながら、そのリーダーが異動すると坂道を転げ落ちるように業績が悪化。これは本来の組織の長としての仕事を全うしたとは言えない。つまり人が育っていないのだ。本物のリーダーとは自身が組織を離れても業績が上がり続けていることが重要。組織風土を変え、業績の上がる仕組みを構築する。それこそが本物のリーダーなのだ。

目標未達を部下のせいにしてはいけない

 新卒を採用してもすぐ辞めてしまう。中途採用の面接も約束をしても来ない。行けないと言う連絡すらない。多くの中小企業が人の採用、定着の件で頭をかかえている。若手社員もやる気を感じられず、辞めたいオーラ全開の社員も中にはいる。それでも指揮官であるリーダーは目標を達成しなければならない。リーダーは部下を選べないことを肝に命ずるべきだ。まずリーダーとして襟を正そう。次の5点を自問自答して頂きたい。

①コイツは使えないとハナから思ってないか?

②部下の10倍の「やる気熱」を持っているか?

③リーダー自身がやっているつもりになっていないか?

④本気で部下の将来を考え、育って欲しいと思っているか?

⑤部下を業績を上げる道具にしていないか?

 部下を育てるにはリーダー自身の「本気」度が問われてくる。生半可の気持ち、姿勢、行動では部下には絶対に伝わらない。むしろうちのリーダーは口先ばかりだと冷ややかに見られているはずだ。優秀な部下など存在しない。優れた部下を育成することがリーダーの責務である。リーダーとはダメ社員をスゴイ社員に、凡人を非凡に変える手腕と、戦う組織を創り上げることにある。

部下を巻き込み、本気にさせよ

 リーダーとはいえ体はひとつ。何人もの部下を抱えては一人につきっきりにはなれない。日常業務で、部下を巻き込み、結果を出すための実践着眼は次の7点。

1.心を感じない厳しさは冷たさだけが残る

 仕事と学生時代の部活は違う。上司が好き、嫌いは本来、関係ない。プロ社員は顧客視点に立ち、その対価としてお金をいただく。とはいえ、上司が嫌いであればいとも簡単に去っていく。リーダーの言っていることは正論。しかし振り返ったら誰もついてこない。慢性化した人手不足になり、本来業務は後回しで採用の面接ばかり。リーダーに「心」、「想い」、「愛情」を感じなければ10人中、10人辞めていく。それが令和の時代感覚。厳しいから辞めるのではない。そんなリーダーと時間を共有するのが嫌なだけである。

2.育った環境と性格を把握する

 人は育った環境によって考え方も大きく異なる。兄弟でも全く性格が違うことも多い。大事なことは部下の性格、強み、弱みを見抜くことだ。仕事の達成感や理念の具現化を最優先する人間もいる。かと思えば収入第一主義の社員もいる。部下を巻き込むにはその人間の性格、長所、短所をまず的確に把握することだ。

3.部下一人ひとりのキャパをしっかり見極めろ

 やる気はあるも簡単な仕事さえ出来ない社員も存在する。決して頭が悪いわけでもない。感度、気づき、世の中をあまりにも知らなさすぎが原因と感じる。リーダーたる者、自分自身の「当たり前」で部下を判断してはいけない。持っているキャパがあまりにも違うのだ。大切なことはその人間のキャパを熟知し、見合った仕事を与えるべきである。そして少しずつキャパを広げていく、これが部下を巻き込むポイントとなる。

4.明るい未来をリーダーは語れ

 リーダーのコメントにうんざりすることもある。「君たちは甘い」「いまの若者は」「給与は上がらないぞ」とにかく言葉に未来や将来が全く託されていない。本人は叱咤激励のつもりだろうが、逆に先のないつまらない会社だと見切られてしまう。「人は豊かになるためにこの世に生を受けた」と私は思っている。いまは苦しくても未来のために頑張る。少なくとも今日の努力が明日の豊かさに繋がる。夢と希望と豊かさ、そして明るい未来を本気で考えているリーダーの行動と言葉に人は魅了される。

5.部下の成長にもカメ型とウサギ型がある

 部下の能力を考慮し指示にメリハリをつけることが人を育てるマネジメント。カメ型は時間がかかる。ズバリ言うと鈍臭い。しかし確実に一歩一歩前に進む。そして何かのきっかけで覚醒する。このようなタイプはある一定レベルまでの到達に時間がかかる。そこを粘り強く、そして根気強く指導する。これが成長のための巻き込み方。一方ウサギ型は、一、言えば二、三と素早く反応する。しかし盲点もある。要領は良いが顧客から見ると手抜きに感じる。基本を軽視すると伸びが完全にストップする。そこを鋭く見抜き指導する。これがウサギ型の巻き込み方だ。

6.目標達成のピンポイントをきっちり押さえろ 

 まず部下一人ひとりの目標達成までの不足を的確につかむことだ。目標達成の要所は全員異なる。チーム全体の差額をふまえ優先順位をつける。そして部下と一緒に行動する。大口新規先のクロージング。クレーム先への対応。既存顧客キーマンとの面談…等々。要所を押さえることで効率的な動きが可能となる。リーダー自身の体はひとつ、部下は複数、限られた時間。頭を使い動くことで部下を巻き込むことが出来る。本人では解決できなかったことが結果へ直結する。自信もつくし、レベルアップも図られる。

7.チーム業績を共有し自らの貢献度を明確にせよ

 部門目標の進捗を全員が認識しているかだ。同じベクトルで力強くまい進しているチームは新入社員まで業績進捗状況を理解しているものだ。未達の人間は責任を感じ、一円でも売上増に必死になる。大きく達成する予定の人間も更に高い設定を自らに課す。チーム業績を共有することで責任感が芽生えるわけだ。リーダーは部門目標達成が最優先。そして一人ひとりに具体的指示を出すこと。「いつ、どこに、何を販売するのか」それが部下を巻き込むことになる。ここを妥協しては部下の成長に繋がらない。

■部下を巻き込んでいるかは報連相に表れる
 報連相は時代を越え人を育てる最強の手法だ。「コミュニケーション強化」「情報の共有」「リスク管理」「価値判断基準」タイムリーな報連相で確実に人は育っていく。リーダーが気になっていることが部下から、なかなか報告がない。リーダーはストレスがたまりにたまる。それも日頃の部下への接し方や指導の甘さが原因。部下を巻き込むには現状の実力で大丈夫だと思い込むと完全なるボタンのかけ違い。人を動かし本気にさせるのはそう簡単なことではない。更に高いレベルにチャレンジして初めて実現できる。 (株式会社経営支援センター 国吉拡)

ワンポイントトーク
【部下を巻き込むためには、まず、部下と同じ目線でのコミュニケーションを意識せよ!】

      

お電話でのお問い合わせはこちら

03-5877-2540

FAX:03-4500-9660

よく読まれている記事