業績に貢献する社員を定着させる秘訣(2022年2月号)

業績に貢献する社員を定着させる秘訣(2022年2月号)

2022/02/01

業績に貢献する社員を定着させる秘訣(2022年2月号)

■衝撃「熱意ある仕事」が世界でダントツ最下位の日本

 あなたは「熱意ある仕事」してますか?の結果が日本経済新聞の記事に大きく掲載されていた。(アメリカ、ギャラップ社)トップはアメリカの35%、デンマーク、ノルウェー、スウェーデンと北欧諸国が15%~20%と続く。中国が18%、イギリス、韓国が10%程度。何と日本は5%と世界でダントツの最下位。つまり20人に1人しか  「熱意ある仕事」を実践していないことになる。この結果は国民一人当たりの所得が世界28位と大きく後退した原因ともなっている。(過去は世界第2位)熱意ある仕事とは、考える力の原動力だ。いまや世界はグーグルやアップルに代表されるように、ハードからソフトへ転換している。そこに考える力が根づいていないと付加価値が低く価格競争に巻き込まれ生産性がグーンと下がっていく。

■愛社心を持った多様な考え方の社員を認めよう

 定時になったらどんなに忙しくても帰宅する。この仕事は私にはできません、とかたくなに拒絶する。目標未達でも権利は思いっきり主張する。組織の長から見るとはらわたが煮えくり返る程、怒りを覚えるだろう。しかし、そんな人間でも辞めたら他の社員の負担がとてつもなく大きくなる。仕事を振られた社員は毎日残業。心身ともに疲弊し、またまた去って行く。何よりも顧客に迷惑がかかる。まさに負の連鎖反応。時代と共に様々な考え方を持ったお化け社員がオモテに出てきた。上に立つ人間はそこを理解する事だ。家庭や趣味を最優先の部下。しかしながら自分のできる範囲で一生懸命頑張る姿勢は持っている。愛社心を持ちウソをつかない人間にまずは育てる。そんな人間に生産性に直結する仕事を与える。このスタイルがこれからのマネジメントの真髄だ。

■社員を定着させるポイント

 これまで何度も記載したが定着率と業績は必ずしも一致しない。むしろ好業績企業ほど離職率は高い傾向にある。離職率で言うとメーカーで5%、販売会社、流通小売業で8~10%という所。あまりにも離職率が低い企業はぬるま湯化し、収益力も低い。しかし、いま問題なのは人集めだ。採用したくてもとれない。だからこそ業績に貢献する社員の定着が求められている。そのポイントは次の8点。

1.どのような人材を採用したいか、明確にする

 営業会社の新卒社員。表情を見ると暗く覇気が全く感じられない。まるでシステム会社のSEの雰囲気。これでは育成に時間がかかってしまう。営業なら明るく、前向き、チャレンジ精神がある。少々筆記試験が悪くたって何の問題もない。工場だと、ち密で物作りが好き。決して明るい表情ではない。そこを採用する側はしっかり見抜くことだ。

2.入社説明会に理念やクレドのみを熱く語るな

 理念やクレド(企業信条)は美しい言葉が並び、誰もが共感する。「顧客へ最高のサービスを提供します」「自らの能力を発揮できる組織づくりを目指します」しかし、だ。その理念やクレドのみを強調し、それを実現するドロくさい日常の実践を伝えなければ大きなギャップが生じる。入社前に聞いていた話と違うと。企業は慈善事業ではない。利益を追求する厳しいプロの世界だ。入社後に辞めていく新卒社員の典型的なパターンである。

3.持っている能力やキャパは人による。そこを見極めろ

 100メートル走。普通の若者が走って18秒とする。練習の結果、中には12秒で走れる者も出てくる。しかしどんなに努力しても15秒でしか走れない人間も必ず存在する。ビジネスも同様だ。映画でも主役がいるし、いないと困る脇役もいる。野球もホームランを量産する4番バッターもいるし、走者を確実に進めるバントの名人もいる。

4.昇進願望の弱い組織は業績が伸びない。

 課長になりたくない、店長になりたくない、と本気で思っている社員も多い。それには三つの理由がある。一つ目は、責任が重くその重圧がイヤだ。二つ目は仕事量に賃金が見合わない。三つ目がそもそも気軽な今の立場で仕事をしたい。これは完全に組織風土の問題である。そんな組織の空気を創っているのは間違いなく現在の役職者である。苦しい表情でイヤイヤながら職務にあたり、部下の前で平気で会社批判を繰り返す。それを見た若手社員は失望しモチベーションの低下、そして去って行く。

5.勢いある若手を積極的に抜擢せよ

 新卒で入社3~5年で課長、店長に大抜擢する。先の昇進願望の弱い組織はこれで一変する。あの若さで上にのぼり詰めた。すごい、優秀、さすが、とベテラン社員からぬるま湯社員まで心にスイッチが必ず入る。アイツがやるならこっちだって負けられない。ベテランも、もうひと頑張り。マンネリに陥っていた中堅社員も自らの不甲斐なさに気づく。若者が与える影響は周りが思っている以上に強烈に響く。

6.会社が変わってほしいと嘆くリーダーが部下を潰す

 会社を変えていくんだという当事者意識が全くない。その部下こそ最大の被害者。リーダーの発言を聞き、会社は社員のことを考えてくれないというマイナス思考になる。部下はこの会社に未来はないと、いずれ去ってしまう。会社を変えていくのは一人ひとりの社員であり、その先頭に立って、組織をグイグイ引っ張っていくのが真のリーダーなのだ。

7.スーパースターは要らない。人材偏差値の底上げが重要

 正月恒例の箱根駅伝。今年は青山学院大学の超圧勝で終わった。スーパースターや外国人ランナーも不在。全員が区間8位以内(20チーム中)の安定した走力。仮に青山学院大学が2チーム出ても1位、2位を独占した可能性もあった。圧倒的な層の厚さだ。組織のあり方もこれが参考になる。人材偏差値の底上げは中間層の厚みがあって業績貢献する。目標達成100%の人間がいても50%以下が半分を占める。これではチームは目標未達となる。未達でもせめて80%くらいは達成したい。 

8.目標設定は徹底的に時間をかけ、腹落ち(納得)させろ

 まず組織の目標があって自らの目標設定を考える。そこに入社歴や過去の実績、担当エリア、既存先とのパイプを勘案する。それを最終的に個人目標まで落とし込む。これが基本だ。目標設定を前年10%アップと何の議論もなく、安易に決めても、絶対に成し遂げることはできない。目標達成の具体策をリーダーと議論する事が大切。それも部下自身ができると心底思うまで議論すべきである。目標をクリアした時の達成感が、やりがいとなり、定着率が高まっていく。

■魅力あるリーダーのもとで人は育ち定着率が高まる

 新卒社員の配属は慎重にやっていただきたい。面倒見が悪く、会社批判を繰り返す上司のもとに配属されたらすぐ辞めてしまう。この上司のもとに配属したら育たない、辞めるリスクが高い。事前に把握しているはずだ。上に立つ人間は常に夢を語り、果敢にチャレンジし行動で示すべき。何よりも自らが会社をより良い方向に変えていくという強い意志を持つことである。そんな魅力あるリーダーのもとで熱を持った人財となり、定着率も高まっていく。  

(株式会社経営支援センター 国吉 拡)

ワンポイントトーク

これからのマネジメントは、様々な考え方を認めながらも目標達成する組織をつくりあげることである!!

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