目標達成するためのマネジメント手法はこれだ!

目標達成するためのマネジメント手法はこれだ!

2024/02/01

目標達成するためのマネジメント手法はこれだ!

■目標未達は全て、責任感の欠如した幹部の責任

 独立して28年。大企業から中小企業。黒字企業から赤字企業。伸びゆく企業から破綻した企業。様々な業種、業界を客観的、そして実務的視点で観てきた。その中で最も感じるのは「目標達成=幹部次第」ということである。これは昭和平成、令和、時代は変われど変わらぬ原則だ。私が独立した当時に掲げた「人を創り、人を育て、人で勝負できる企業づくり」「右手に人間力、左手に専門性」「商売は想いとソロバン」「業績は全て幹部で決まる」28年間、言い続けている言葉だが古びた感じがしない。むしろ今の時代にしっくりくる。どの業界が伸びるのか。どんなビジネスモデルが儲かるのか。それよりも優先するのは強い危機感と責任感を持った幹部が存在するかである。

■生き残るキーワード。変化対応、実践力、チャレンジ

 これまでのやり方だと売上は20%以上減少し、3年後には淘汰される。実際、20%売上が激減した中小企業も多い今、業績が好調でも一度歯車が狂うと一瞬にして赤字に陥ってしまう。優等生企業が一気に劣等生になるわけだ。それだけ時代の変化が凄まじく速くなった。

変化対応=基本の徹底×決めたことをやり切る力

実践力=実践なき戦略は絵に描いた餅

チャレンジ精神=新しいことに果敢に取り組む

この3つのキーワードを幹部自身が理解し、そして自らが実践することで強い組織に生まれ変わる。

■目標達成するためのマネジメント着眼

 企業は利益が出ないと賃金アップや休日増という待遇改善はできない。それこそ社員のモチベーションは上がらず、新しい人も入ってはこない。そして設備更新も出来ず古い機械で生産性は上がらずだ。負の連鎖となり市場からいずれ消えていく。その負の連鎖にならないためにも一人ひとりが与えられた目標を何が何でも達成することだ。目標達成するためのマネジメント着眼は次の12点。

1.幹部自らが目標達成するという強い信念を持つ

 幹部に迷いや不満が心のどこかに潜んでいたら目標達成は困難。部下への指導も迫力、具体性に欠ける。そんな幹部の心の弱さを部下は鋭く見抜く。

2.部門目標は最終利益まで落とし込む

 前期を反省、分析し組織としての課題を抽出。①まず部門の販管費を確認②そこから最終目標利益を決定③販管費+最終利益で必要な粗利益額を設定④予想粗利益率で割ると目標売上高が明確になる。今後のコスト上昇を考えれば、前期比5%~8%の粗利益の上積みが必要だ。

3.個別目標は徹底議論し、決めたら文句なし

 個別目標を積み上げてもせいぜい前年並み。だからこそ部門目標を先に決定し一人ひとりに落とし込むことが重要となる。既存得意先への取り組み、新規開拓など部下が納得できるまで議論すべきだ。その議論が弱ければ目標は上から言われた数字だからとハナから諦めている。

4.幹部は部下の得意先状況、見込情報を完璧に把握せよ

 部下に具体的指導が出来ない場面によく遭遇する。それは部下の動き、得意先状況の把握が全く出来ていないだけだ。アドバイスも抽象的。何とかしてくれ、気合を入れろ。意外にもこのような幹部が多い。あなたは大丈夫か?

5.営業、開発、工場と合同ミーティングの実施

 業績上がらぬ企業は敵が身内、つまり他部門になっている売れない原因は品質が悪い、納期が遅い、価格が高いと、身内批判ばかり繰り返す。まずは正々堂々と真正面からぶつかり合うことだ。不満を隠れて言っても何の解決策にもならない。本気だから摩擦も起きる。それを克服しないと本質的な改善策は生まれない。

6.新規開拓なくして目標達成は実現しない

 人間の寿命は伸びているが、企業の寿命は下がり続けている。いま主要得意先であっても、急速に業績が悪化し取引が縮小する可能性もある。目標達成のためにまずやるべきことが新規開拓だ。リストアップ、アポの取り方、自社の強み、商談の進め方を体系化することだ。全員でアポを取る、ロールプレイング、成功事例の共有、コツコツとやり切る泥臭いことの実践が大事。一度や二度、断られて引き下がるようでは新規開拓で実績が上がることはない。

7.部下を巻き込み自らの動き方を考える

 「木を見て森を見ず」「面で捉え点で動く」「大局着眼、着手小局」。部下一人ひとりに付きっきりで指導は出来ない全体を掌握し目標達成の優先順位を明確にした上で幹部は動け。部下を巻き込むには、能力を加味した仕事を与えることが肝要。人にはそれぞれ現状持っている器がある。

8.見える化を促進し数値を部下の頭に徹底し叩き込む

 全営業の一週間の予定をオープンにする。日報を全員が閲覧する。誰がどこに訪問し何を提案したのかを共有する。得意先別、商品別粗利益率を頭に叩き込む。見込から受注率を明確にする。危機感の欠如している組織は行動予定表もスカスカ。自らの売上実績や粗利益率も即答できない。

9.空振り営業、ムダな見積り作成の撲滅

 工場のロスの改善は力を入れている。しかし営業のロスはというと放置状態の企業もある。担当者に会えない、いわゆる空振り営業。顧客から見積り依頼。誰がどう考えても受注できない先に対し一日かけ作成。その時間はムダであり生産性低下の大きな要因。幹部はそこに鋭くメスを入れろ。

10.営業アシスタントのレベルアップ

 営業マン格差は2倍。営業アシスタントの格差は10倍ある。営業マンがポンコツでもアシスタントが優秀なら売上が減少することはない。問い合わせに対する処理スピード。見積り作成までこなすビジネススキル。営業アシスタントのレベルアップは目標達成には絶対に欠かせない。

.目標達成までのあらゆる「  不足」 を明確にする

 まず幹部が組織全体の目標達成までの「不足」を明確にすることだ。シェアアップ、新規開拓、販売チャネルの開発、新商品の重点販売、等々。その中で優先順位をつけ具体策、動き方まで一人ひとりに指導せよ。甘ちゃんの部下に目標達成までの「不足」を追及しても答えることは出来ない。

12.担当得意先、担当エリアを見直す

 まず優秀営業マンを、売上増が見込める得意先にチェンジすることだ。そして市場が大きいエリアの担当もよく考えていただきたい。そのミスマッチで全体の売上が10%~15%の変動がある。固定観念に縛られるな。

■目標未達は 「  許されない」 幹部の覚悟が勝負を決める

 これまで記載した内容に画期的なやり方は何ひとつ無い。多くの幹部がこの程度のこと、うちでもやっている…と答えるだろう。しかし、である。本当に徹底してやり切っているか。深堀りしてキメ細かいアドバイスまで出来ているか。幹部の指導で「熱」の入った社員に変貌しているか。ほとんどの組織がカタチはOK、中身はうすっぺらい。先の12項目が実践できていたら目標達成は間違いない。それだけに目標未達は「許されない」という幹部の強い覚悟が勝負を決め る。       

ワンポイントトーク
【企業の業績は幹部がつくる。幹部は覚悟をもって目標達成せよ!】

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