急げ、いま営業力を強化しないと20%売上は減少する!

急げ、いま営業力を強化しないと20%売上は減少する!

2023/05/13

急げ、いま営業力を強化しないと20%売上は減少する!

リーマンショック以来の厳しい年になる

 行動制限もなくなり人の動きは確かに活況だ。飲食、サービス業を中心にコロナに苦しめられた。しかし今度は人手不足という二次被害に苦しめられている。このような業界の収益はコロナ前を大きく下回る。一方、コロナ特需も多かった。不動産、建築、コンテナ、衛生商品、ECサイト等、がそうだ。コロナで価格が数倍になった業界もある。しかし特需の反動ですでにコロナ前に価格は下落。当然売上は大きく落ち込む。コロナバブルだったのだ。2022年度の倒産件数は2021年度と比べて1.15倍。助成金で何とか耐えてきたが、それも息絶え、倒産がこれから急増する。銀行大手クレディスイスも同業のUBSに経営悪化で買収された。暑さが本格化する頃、世界に衝撃を与えたリーマンショックが再来する可能性も否定できない。

これまでのやり方だと業績は大きく落ち込む

 「変化」「チャレンジ」「実践」生き残るための企業の絶対条件のキーワード。40年前65歳以上の人口は全体の10%。現在は30%を占める。この変化を千載一遇(せんざい、いちぐう)の大チャンスに変えるかは、企業体質であり幹部の危機感で決まる。いずれ企業数は現在の半分になる。幹部が3年後の自社、自部門の姿を良いイメージで描けているかが重要。悪いイメージしか脳裏に浮かばないのは幹部である、あなたに「変化」がないだけである。

結局、営業力が強い会社が生き残る

 マーケティングとは市場調査、ターゲット、競合分析をした上で自社の強みを明確にする。つまり勝てる土俵を発見し「売れる」を確実にすることにある。それに対し営業とは、顧客のお困りごとに対し自社の強みを提案し売上に繋げることにある。マーケティングは戦略。営業は実践とも言える。様々な業界に業績向上の支援に出向くが、インターネットが普及し、情報が入りやすい時代、戦略の差はほとんどない。全て実践の差だ。営業力の差は100倍はあると確信している。市場が縮小する中、強い営業部隊を創り上げるには次の6点。弱点を強化し強みをさらに磨き上げていただきたい。

1.まず責任者たるリーダーがガツガツ、貧欲たれ

 どのような商品を扱っているより、誰が営業の責任者かで売上は劇的に変わる。上に立つ責任者が目標達成に妥協せず、前向き、プラス思考、チャレンジ精神があれば自然に闘う組織となる。もちろん営業マンの士気も極めて高い。業績上がらぬダメダメ組織はパソコンオタクのニオイさえする。「攻撃は最大の防御」攻めて攻めて、攻めまくれ。営業とは科学(システムや営業ツール)で的を絞り非科学、つまり熱意、情熱で勝利するもの。

.営業ではなく業務になっていないか

 顧客からの問い合わせや発注業務で1日が終了。処理業務がメイン。もちろん忙しい。しかし、これは単なる業務である。営業アシスタントで充分に対応できる。営業が業務に終始しては売上は激減する。顧客のお困りごとに自社の強みを提案することが営業だ。多くの営業マンが業務の仕事になっている。その間違った認識をリーダーが是正せよ。

3.行動計画を見ると生産性が一瞬で把握できる

 賃金アップ、休日増加。働く側にとって嬉しいことだ。しかし、それを上回る生産性を高めなければ収益力が大幅に低下する。中にはそれが原因で赤字に陥る企業さえある。営業の生産性を瞬時に判断できる指標がある。それは一週間の行動計画だ。リーダーは金曜日の夕方に全営業マンの翌週の行動計画をチェックしていただきたい。アポイントが取れているのはせいぜい3〜4件。あとは空白、つまり未計画。これでは出たとこ勝負であり生産性が上がるわけがない。

新規開拓の実践

 既存得意先を最小時間でフォローし、最大の時間を新規開拓に費やす。これが新規開拓のできる思考だ。新規開拓は時代は変われど売上を伸ばす絶対条件。昭和、平成、令和、どの時代も最も重視されている。やり方はいたってシンプル。①リストアップ②徹底したアポ取り③訪問④見込み管理⑤リーダーによる具体的指導。この継続実践が重要。ほとんどの営業組織が単発で終わっている。このような攻めの新規開拓の仕組みづくりが業績を飛躍的に伸ばすカギとなる。

受注率をチェックする

 営業とは見積もりを出すことが仕事ではない。受注することが仕事である。見積もりは月間30件提出。しかし受注は6件のみ。受注率は20%となる。逆算して受注率が50%とすると受注件数は10件。プラス4件増だと確実に売上は増加する。受注率が低いのは商談プロセスが弱く、顧客との信頼関係が築けてないからだ。

見積もり=100%受注。カギは営業プロセスにあり

 リーダーから、あの案件は受注できるのか?「見積もりを出してみないと分かりません」これでは絶対に受注はできない。営業とは見積もりを出したら100%受注する。その思考が最も大切。見積もり=100%にする営業プロセスとは

事前準備(情報収集)

 既存顧客なら、過去の実績、競合先、担当部署、企業風土、ホームページを確認。新規先なら問い合わせか、紹介かアポ訪問か。経営者の名前をネットで調べるのも効果的。

訪問目的(イメージづくり)

 事前準備をベースに訪問時のイメージをしてみる。今日の訪問目的Ⓐ 、Ⓑ 、Ⓒ と3つくらいのプランは用意すべき。

ヒヤリング(顧客ニーズをつかむ)

 顧客の要望を正確に聞き取る。何に困っているのか?価格、品質、納期、どれが最優先なのか?。この段階で鼻が利く営業は受注できる可能性を見事に判断する。

プレゼン(具体的提案)

 顧客ニーズをしっかり聞いた上で、そこに対する具体的提案だ。「お困りごとに自社の強みをぶつける」カウンターパンチならぬ、カウンター営業。これはとてつもない破壊力。

クロージング(心のイエス、口頭での取引確認)

 まず予算と納期を確認する。それが決まっていないと受注は限りなくゼロ。「夏以降、資材が上がりますので先に発注します。」「我が社で受注する前提で進めさせてもらいます…」。要は正式見積もりを出す前に仮受注を促すことだ。

見積もり提出(見積もり=受注)

 ①〜⑤が営業プロセス。そこをしっかり詰めることで信頼関係が構築できる。顧客はこちらが思うようには進まない。しかし、この基本の流れを頭に叩き込むことだ。見積もりは最後。見積もり提出までに受注はすでに決定されている。

■実践、実践、また実践。これこそ最強の営業部隊だ

 いま話題のチャットGPT。人口知能を駆使し質問に対し文章を作成してくれるという。しかし、AIやIT、営業支援ツールはあくまでも効率化のための補助的ツール。頼りすぎると考えない人間を創り上げる。主人公はいつの世も人である。営業が朝からデスクでパチパチ。活動量は少なくコミュニケーション能力も低い。営業とは常に実践だ。高収益企業を多数支援している。痛感するのは、ドロくさい営業部隊に勝る強さはない。(株式会社経営支援センター 国吉拡)

ワンポイントトーク
【厳しい時代の業績向上は、新規開拓が絶対条件。リーダーは、営業プロセスを見直し他社に負けない営業部隊を創り上げろ!!】

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