◆研修のご報告
先日、リーダー向けに役職者の心構え・仕事の進め方を解説する公開セミナーを開催しました。弊社が主催するセミナーは、終了後に研修の内容と受講者に対する所感を持参し、責任者様をご報告のため訪問することにしています。その報告で、ある社長を訪問した際のエピソードです。A社長「このアポイントの取り方は上手ですね。参考になりますよ。報告をして頂けるのは非常にありがたいですし、断る理由もありません。少し前に大手研修会社I社の公開セミナーに社員を派遣させたのですが、結局本人の簡単な報告のみで、実際どのような研修だったか分からず終い。いやー、実に上手です。」私としては、研修後に報告するのは当然ですし、高額な研修はそれもセットだと考えています。もちろん、報告の席で次回の研修やサービスの営業活動も行いますが、あくまでも主題は「報告」です。しかしながら、A社長の指摘の通り、実はこのスタイルは非常に理にかなっており、アポイント取りの原則に基づいた手法なのです。今回は、新規アポイント獲得の確率を上げるやり方、特に電話アポイントについて解説していきます。
◆アポを取らなければ営業ははじまらない
営業に力を入れる会社ではよく、次のように言われます。「アポを取ったやつが一番偉い」と。いくらトークスキルを磨いてもお客様と会うことができなければ、その技術は活かされません。クロージングに自信がある、といっても商談にたどり着くことができなければ成約に至りません。ですので、企業はお客様との最初の接点に多大なコストをかけますし、アポインターは膨大なコール数と時間をかけてアポイントを取得するのです。それほど営業にとってアポイントを取得することは重要なのです。しかしながら、いまの時代、「根性論」、「時代遅れ」、「非効率」などと言われ、電話を避けている営業担当者も多いのではないでしょうか。また、若年層を中心に電話離れが進んでおり、知らない会社からの突然の営業電話に抵抗を持つ方も多いです。人件費がかかりますので少額商品には向かないですが、一件あたりの成約金額の高い商材を扱う場合、電話営業にはメリットがあります。それが次の通りです。
①企業の決裁者はアナログを好む層も多い
企業において意思決定をするのは結局のところ、経営層であり、50~60代の方が多数いらっしゃいます。その年代の方はデジタルよりも電話でのコミュニケーションを好む方も一定数存在します。そのような方にアプローチするには、WEB広告よりも電話の方が適しています。
②スピード感がある
広告を打ったり郵送DMを送付し、その反響を待つだけではお客様が自社を認知し、行動を起こすまでに多大な時間を要します。しかしながら、電話アポイントは自分たちでコントロールできるプッシュ型の行動ですので、圧倒的にスピードが速いです。
◆確率を上げるアポ取りのやり方
それでは、効果の高い、確率を上げるアポ取りのやり方はどのようなものでしょうか。
①荷電件数、アプローチ件数を多くする
営業の基本。「量からしか質は生まれない」営業は確率論でもありますので、まずは「数」に執着し、取組むこと。「数」をこなすことで自身のスキルが上がり、アポ取得確率も高まっていきます。
②断られてあたりまえ
よく言われることですが、電話アポイント営業は「さしみの法則」です。良い反応30%、どちらでもない反応40%、悪い反応30%。良くない反応の方がいるのはあたり前。引きずらず次のリストに荷電をすれば良いのです。お客様は常に断る理由を探している、と考えて構いません。
③受付突破は具体的な名前を出す
「〇〇のご担当者様いらっしゃいますか?」よりも、「〇〇社長いらっしゃいますか?」や「営業部の〇〇部長いらっしゃいますか?」と具体的な名前を出す方がが突破の確率は上がります。お客様のHPや検索で名前を事前に調べておくことも効果的です。
④目的を伝える
受付、もしくは担当者につながった場合、必ず先にこちらから目的を伝えてください。目的を伝えなければ、「なんの用件ですか?」と質問され、相手に主導権を渡すことになってしまいます。言い回しの例は次の通りです。「経営支援センターの吉田と申します。本日は県内大手企業を中心に100社以上採用頂いている研修サービスのご紹介でお電話しました。」また、普段の会話以上に焦らずゆっくりと話すことも必要です。
⑤メリットを示し、断る理由をつぶす
ただ、「ご挨拶でお電話しました」はお客様にとってのメリットが全くありません。最初にご紹介した私の事例は「ご報告」でした。なるべくお客様の心情を想像し、「会う意味がある」、と思ってもらうメリットを提示することが重要です。
⑥電話だけでアポ取得は難しい。目に見えるツールと合わせ技
事前に郵送DMやFAXを送った先に「先日お送りした資料はご覧いただけましたか?」と尋ねる。もしくは、電話の最中に、「お電話だけではあまりイメージがわかないと思いますので、メールもしくはFAXで資料をお送りします」と必ず目に見える資料を添えること。そうすることで、電話の弱点である、視覚情報を補完することが可能となります。
【ポイント】
アポイント電話はお客様獲得のために効果的な営業スタイルである。いまこそ、アポの取り方を工夫し、大きな成果獲得を目指せ!
株式会社経営支援センター チーフコンサルタント 吉田 敬真